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銀山湖荒行
目次
三瀬谷ダムって?

釣行日
2004年8月29日(日)
場所
三重県 三瀬谷ダム
天候
微風
状況
約4〜5m減水状態からあっという間に超満水
水色は上流より激ニゴリ
釣果
52cm、1,640gキャッチ!!(3位入賞)
ルアー
ガルプ3インチクローラー1/32ozワッキーリグ、
エコサターンツネキチリグ

奥伊勢湖宮川チャプターチャンピオンシップ当日
修行僧、12時14分の奇跡!!

 朝、目覚めた瞬間から雨。中止か、決行か、の裁定が下るまで、その場で待機していました。しかし、いくら経っても状況がよくわからず、状況を掴み易くするためにも、とにかく現地で待機しようとのことで、もみじの里公園へ向かいました。

 もみじの里公園上のもみじ館にたくさん人が集まっていたので話を聞きにいくと、スタッフの方の「やるよ」との一言。「マジか〜」とは思ったものの、決まったことにはすぐ対応、ボートのセッティングにかかりました。

 スロープは混雑していましたが、意外と早くランチングでき、水位もスロープのコンクリート部分まで上がっており、この時点では一安心。しかし、ボートを係留している間、水位はどんどん上がり、増えていく様子が目に見えてわかるほど。こんな経験は初めてでした。その後も水位は上がり続け、ミーティングから戻ってきた時には、ロープをつないでいたペグが、水面下約20cmの所まで水没していました。

 参加人数は26人と少なく(予定では50人)、今年からチャンピオンシップの参加人数枠が増えたのにもかかわらず、結局、例年並の参加人数となりました。でもそのお陰で運営はスピーディーに行われ、待機時間があったのにもかかわらず、午前8時ごろにはスタートが始まりました。スタート抽選の結果、最終組からスタートになってしまったので、私のスタートは最後の方でした。

 とりあえず、ニゴリが全域に回ってしまう前に、前日良かった宮川大橋下流付近を目指しました。急な増水のわりには、スタート地点付近の水色は良かったので安心していましたが、上流へ向かうにつれ怪しくなり、多度橋のクリークを超えたあたりで早くも濁った水が降りてきていました。その位置からでも、宮川大橋下流付近の水色が真茶色になっているのが見えたので、当初の予定を変更し多度橋のクリークへ入りました。

 予想通り、クリークの中は水がきれいだったのですが、バイトは全くなし。しばらくすると、上流へ向かった人たちが続々と戻ってきたので、上流はかなり深刻なように感じました。クリークの中で釣りをしながら、時折本流筋へ目をやると、見るたびに濁りがひどくなり、遂には茶色の濁流になってしまいました。今更、本流へ出て行っても釣れそうな気がしなかったので、クリークにバスが差してくるまで待ち続けるという、私がいままで経験したことのない粘りの釣りが始まりました。どちらかといえば、ランガンタイプの私が、約3時間も1ヵ所で待ち続けました。時折おこるボイルに期待してさらに粘りましたが、生命感のない状態が続き、唯一ブルーギルのバイトがあったスポットを狙い続け、ノンキーパーサイズを1匹搾り出すのが精一杯でした。

 ふと気が付くと、あんなにたくさんいた他の選手の姿がまばらになっていました。そこで、どうしても気になっていた宮川大橋上流にある山田クリークを目指しました。途中、渦巻く濁流にビビリながらもなんとか到着。思ったとおり山田クリークは濁りがマシでしたが、生命感はなく、一番奥には先行者がいたので、早々に諦めてクリークを後にしました。

 帰りは、流れに乗れたので楽々多度橋クリークまで戻ることができました。すると、私が先程いた時よりもさらに人が減っており、その中にS藤プロを発見。話を聞いてみると、早い段階でリミット達成できたとのこと(結果、4位入賞されました!)。こんな厳しい状況の中、リミットを獲っている人がいたことに大きなショックを受け、しばらく動くことができませんでした。やはりセオリーどおり、濁りの入り始めは、下流域からだったようです。

 今更、もう遅いだろうな〜とは思いましたが、居ても立ってもいられなくなり、いつものランガンスタイルに変更すべく、下流域へ向かいました。思った通り下流域には濁りが入っていましたが、水中島より下流側には、ところどころ濁りのマシなスポットが残っていました。そういったスポットを次々と狙い撃ちしていきましたが、やはりそう簡単には、バイトはありませんでした。

 あまりにも絶望的な光景に気持ちが切れそうになった時、ふと、岸際に目をやると、小さなワンド状の地形があり、奥には流れ込みもありました。そのせいか、濁りも若干マシに見えました。この時、朝のミーティング時の、ZPI社長とチャプター会長の言葉を思い出しました。「常に勝ちにこだわり、最後の5分、10分まで絶対に諦めないこと」「努力をしている人は、必ずその努力が報われる時がくる」朝、この言葉を聞いた時、自分の心に響いた感覚が蘇ってきました。そして、その小さな流れ込みに向かってツネキチリグをキャストし、ダウンヒルで狙うと、ついさっきまでわからなかった、ボトムが取れるようになっていました。集中力が蘇ってきたのでしょうか。

 そこでしっかりボトムを取りながら、それこそ、シンカーの大きさ分だけブレイク沿いに落とし込んでいくようなイメージで狙っていると、急にブルーギルのバイトが集中するレンジが現れました。それまでずっと生命感のない状態が続いていましたので、ブルーギルのバイトでも出るところは、この最悪な状況の中で、唯一生き物の居られるゾーンではないか、と思い込むことができました。そこで、何度もキャストを繰り返し、ブルーギルのバイトが集中するレンジを徹底的に狙いました。

 狙い出して約20分が過ぎ、しだいにブルーギルのバイトも減ってきました。「もう、万事休す、か! 」と思った瞬間に、ラインがスーッと右から左へ走りました。待ちに待ったバイトらしいバイト! ブルーギルかも知れない、と思いながらスイープにアワセたところ、重量感が手もとに伝わり、一気に走り出したので、その手応えから40アップだと直感しました。そのままオーバーハングの奥へ突っ込んでいきそうになったので、強引にエレキで引きずり出すと、今度は流心へ向かって一気に走り出しました。ドラグからラインが勢い良く出て行き、魚も強烈にカバーとは正反対の方角へ走るので、ふといやな予感がしました。「そういえば、流れ込みに白い大きな錦鯉がいたなあ。えっ!もしかして鯉!! 」そう考えると、これまで何度か釣ったことのある鯉の引きに似ているような気がしてきて、急に気が抜けてしまいました。

 ボーッとしていると、ボートから約10m離れた水面に向かって魚がスーッと浮いてくる感触が伝わってきたので、「70cmくらいある鯉かなあ」と見ていると、なんと! バスが高々とジャンプ!! しかも、トーナメント中にはそうそうお目にかかれない、かなりデカイサイズ!!! 小心者の私は、これで一気に腰が砕けてしまい、デッキの上にへたり込んでしまいました。ですので、ここからのやりとりは全く記憶になく、次に覚えている光景は、バスがネットに納まった瞬間でした。無事、デッキの上に横たわったバスを見た瞬間、この夢のような出来事に思わず喜びの大声をあげてしまいました。多分、言葉になっていなかったと思います。

 時計を見ると、12時14分、まさにギリギリセーフ。バスは52cm、約1,700g、大きさのわりにかなり痩せていました。まだ震えの残っている手で、フックを外そうとしましたが、上顎の歯のある一番固い部分を貫通しており、なかなか外れません。フッキング位置にも助けられていたようです。フックを曲げてようやく外すことができ、即、帰着へと向かいました。気が動転していたので、途中巨大な流木に正面衝突し、エレキシャフトが曲がったかと、ヒヤリとしましたがなんとか無事に岸へ辿り着きました。

 ウェイインの結果1,640g。一瞬「優勝」の二文字が脳裏をかすめましたが、この厳しい状況の中、リミットを揃えられた人もおり、とどめには私と全く同ウェイトのNBC会員の方がおられ、結果は3位に。やはり、マグレでは、上位に入ることはできても、勝つことはできないと痛感しました。チャプターの台に立つのは2年ぶり、その時(琵琶湖)も確か3位だったような・・・。今度はさらに上を目指しますよ!


修行僧、3位入賞〜!

 あと、私に残されたトーナメントはJB戦が2戦のみ、しかも一番苦手なシーズン。今度はマグレではなく「修行で見つけたパターンで釣りました」と言えるように、残された時間、可能な限り、全力で修行します!!

 くろますなヒトより「おめでとうございます! やっぱり諦めないことが一番ですね! あと修行僧太田さんが毎週釣りに出かけているように“とにかく釣りを止めないこと”これも結果を出すには大事だと思います。勘を維持するようなものだと思いますが、これが引き運にも繋がるんです。これを読んだ皆さんも頑張って釣りしちゃって下さいね!!」

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