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「策を練る」【1997年】

97年10月のバス

 今回は秋におけるバスフィッシング攻略法である。

 まず毎週のようにバスフィッシングをするアングラーは気付いているはずだが、朝はずいぶんと冷え込んできたのではないだろうか? そして、日中も大変過ごしやすくなり、まさに秋まっさかり!といった感じで、皆さんもスポーツや食欲に向かって目一杯心を馳せていることだろう。
 そしてこのように私たち人間が、夏の頃に比べて行動が活発になるということは、実はバスにとっても同じことなのである。では実際のバスの動きを追ってみよう。

 この時期になると、気温の低下とともに水温の低下が始まる。この影響で夏場、沖合い一色だったバスたちは、少しずづシャローへと広がる。そして活性も上昇し、果敢にベイトを追うようになる。

 つまり今まで沖である程度集まっていたバスが、岸側の広範囲のエリアへ散り始めた、と考えれば良い。 

 具体的にエリアというとどんなところが良いのか?やはりこれは水生植物が豊富にあるところ、つまりウイードエリアがベストである。そのほか湧水の豊富なところや流れ込みもグッドである。

 さらにそのエリアに日光が当たり、ポカポカ陽気な水温となれば、これほど過ごし易いところはほかにはないだろう。しかしバスは直射日光を嫌うので、岩などのストラクチャーは必要だ。それに、いざというときに危険から逃れることも出来る。背の高いウイードの固まりもシェードとなって良い。

 さて、ここでもう一つ重要なファクターがある。それはバスがこの時期に何を補食しているかである。
 ちなみに夏場のバスは何を補食しているのかというと、ベイトフィッシュのほかに、彼等の好物であるアメリガザリガニやテナガエビなどを補食している。

 しかし秋になると、特に水田などに使われているバスポンドでは、水量が減りアメリカザリガニやテナガエビは穴を掘って隠れてしまう。よって秋のバスは補食する対象をベイトフィッシュに絞らざるを得ない。 

 また秋になるとバスにとって都合がよいことに、春の頃はまだ小さかったモロコなどのベイトが大きくなり立派な補食の対象となる。また琵琶湖ではコアユのサイズが大きくなり、これもまた立派な補食の対象になる。逆に小さなベイトにはあまり興味を示さない。

 これらのことから、バスを釣るためには、これらベイトフィッシュの動きを演出出来るルアーの選択が重要なカギを握るのである。

 さあ、最初からここまでのことをまとめてみよう。キーポイントは3つである。

 1、水温の低下による活性の上昇。

 2、バスはシャローの広範囲に広がる。

 3、2に加えてベイトフィッシュの有無。

 以上のことを頭に入れて、エリア選択をしていこう。

 次に釣り方である。まず釣り場についたら何を使うか? ズバリおすすめはバイブレーションプラグである。広範囲に散らばったバスを効率よく探しだすにはもってこいのルアーだからだ。

 カラー選択は、マッディウォーターではチャートリュースが良いとかクリアウォーターではナチュラルが良いなど基本的な考え方はあるが、今回私はレーザーカラーをおすすめする。このカラーは非常に万能で、マッディでもクリアでもどんな場合でも対応できるカラーである。つまり、いちいちカラーをローテーションする手間が省けて効率的なのだ。経済的にもお得である。

 また岸から釣ることの多いひとはサスペンドタイプもおすすめする。根掛かりが多少なりとも少なくなるからだ(ルアーウエイトはシンキングよりも少し軽めで若干遠投性能は劣る)。

 さてまずキャストしたら、基本的にはただ引きで良いだろう。活性の高いバスは特にアクションをつけなくてもバイトするはずである。バイトがなければ、リトリーブスピードを変えてみたりしても良い。またこの時期は状況にもよるが、予想以上に早いリトリーブでバイトするバスが多いので試してみる価値はある。

 さて、障害物でひっかかったりするようなところではスピナーベイトで攻略しよう。リトリーブについてはバイブレーションプラグと同じ感覚でよい。

 またウイードの上ツラを狙っていてバスのサイズが小さいようであればスピナーベイトを底へ落とし込んでからリトリーブしてみよう。ツラについているバスに比べサイズのいいバスがいるかもしれないからだ。このときブレードの動くぎりぎりくらいのスローリトリーブが私の経験上で分がある。

 また大きめのストラクチャーやブレイクは日中直射日光を避けて隠れているバスのほか回遊バスが回ってくるコンタクトポイントとなることがあるので、オススメだ。サイズも大きめのバスが多い。
 次にバイブレーションプラグやスピナーベイトを使うほど大きくない池などではミノーの使用も効果的である。マッチ・ザ・ベイトが重要で、少しでもベイトフィッシュのサイズに合わせたルアーをチョイスしたい。アクションはトゥイッチ(リアクション)からただ引き(ナチュラル)までいろいろな動きが出来るルアーなので、バスが興味を示す動きを見つけ出して欲しい。

 さて、ハードルアーでバスの居場所を見つけたら、次にソフトルアーの出番だ。私はクリンクルカッツに1/16ozジグヘッドを組み合わせたものを多用している。

 このワームはそれ自体に重さがあることで遠投でき、かつスローフォール出来る点にメリットがある。これにより、狙うべきポイントから距離を置いてキャスト出来、バスの警戒心を下げることが出来るのだ。

 さて使い方だが、まずフォーリングで狙ってみて欲しい。そして着底したら少しの間ステイさせたり、小刻みにシェイクさせてみると効果的である。

 ところで、先ほどバスはシャローに移動すると解説したが、決して全てのバスが一斉にそうするわけではない。特に、ビッグバスは一日のうちのどこか一時的にシャローに上がるのみで、あとはシャローに近いブレイクやウイードなどシェードのできるところでサスペンドしている傾向が強い。このことも頭の中に入れておこう。そういったポイントでもフォーリングは非常に効果的である。

 次にウイードのつらなどを狙うときは、グラブのジグヘッドリグで逃げまとう小魚をイメージしながらスイミングさせよう。またウイードがでこぼこしていて引っかかりやすいところではウイードレスのスパイダージグやライトテキサスリグを使えば対処可能である。
 リトリーブスピードはいろいろと変えながら反応を見て絞っていけば良い。また水面にベイトが見えるくらいであれば、グラビングバズで攻めてみるのも良い。

 以上、秋バス攻略について解説してきたが、ここで秋の狙い方のコツを一つ加えておこうと思う。

 秋のバスは非常に活性が高いのは最初に解説した通りで、晩秋にもなれば、フィーディングは最高潮に達するだろう。当然ルアーにも活発に反応するが、さすがに何度も同じポイントに同じルアーを投げていれば、バスもあきてくる。そしてヒット数は確実に落ちるはずだ。

 実はその前にルアー(またはカラー)ローテーションを忘れないことがたくさんのバスを手にするコツなのだ。例えばバイブレーションでもカラーをアユ→チャート→キンクロでまわしていくとか、ルアー自体をラトル→ブラスラトル→ノンラトルでまわしていくとか、ということである。バイブレーション→グラブのスイミングリトリーブなんてのもいい。つまり同じアクションでルアーを引く場合そのなかで必ず変化を付けることだ。そうすれば、必ずキャッチ出来るバスの数は格段に多いはずである。さっきも書いたが飽きさせてしまう前、というのがキモである。

 秋という季節は、今まで解説した他に台風やターンオーバー、冬の準備などいろいろな要素がからみ、全てを解説するのはこのスペースでは難しい。しかし基本的にはこの季節、型は狙いにくいが数に関しては岸からもボートからも関係なくねらい易い季節である。

 ただビッグバスから徐々に冬に近づくにつれ、早めに冬支度を済ませ、沖に行ってしまうのがバスの基本的な行動パターンだ。したがって、そうなっていく前に、どんどん釣りに出かけて行って欲しい。

 それでは、安全には十分注意してバスフィッシングを楽しんで下さい。ゴミの持ち帰りも忘れずに。

☆ジグヘッドリグ
ロッド…エバーグリーン/コンバットスティック・「スキッパー」5.8ft
リール…マミヤOP/オースターSS700
ライン…サンライン/FCスナイパー5lb
    (フロロカーボン)
ルアー…クリンクルカッツ、スタッド、
    ゲーリーヤマモト4インチグラブ
    ※1/16ozをメインにセット。
    カラーはパンプキンやプロブルーを中心に使用。

☆ノーシンカー(グラビングバズも含む)、ミノー
ロッド…エバーグリーン コンバットスティックインスパイア・
    「スーパースピットファイアー」6.4ft
リール…マミヤOPオースターSS700
ライン…サンラインFCスナイパー5lb
    (フロロカーボン)
ルアー…ゲーリーヤマモト4インチグラブ、スタッド、スラッグゴー、
    エコギアグラブ、ベビーミノー、ベビーシャッド

☆スピナーベイト、バイブレーション
ロッド…エバーグリーン コンバットスティック・
    「レーザーセイバー」6ft
リール…ABUキングフィッシャー2000
ライン…サンラインFCスナイパー10lb
    (フロロカーボン)
ルアー…スーパーデルタフォース、TDバイブレーション、
    コンバットバイブレーション、スラッシュペッパー

以上、「週刊つりニュース」掲載

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