釣行日
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2006年6月4日(日) |
場所
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兵庫県 生野銀山湖 |
天候
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晴れ |
風
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微風 |
状況
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水色、中〜下流域はややクリア。上流部ややニゴリ |
釣果
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キーパーサイズ3匹 534g 16位 |
ルアー
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カットテールワームジグヘッド、ツネキチリグ、スプリットショットリグ等 |
JB生野銀山湖第1戦 ≪前日プラクティス≫
悪夢のような2005年シリーズから1年。あまりにも悔しかったので、今年度は修行方法を短期集中型に変更し、まずは1週間前にプラクティスに入りました。マイボートを牽引していったものの、結局今年も減水のため降ろすことができず、レンタルボートでの出撃となりました。ハンドエレキ1基がけであったため、思うような釣りはできませんでしたが、それでもなんとかキーパーサイズを4匹釣ることができ、翌週へ繋げることができました。
そして迎えた前日プラクティス。七川ダムでの修行成果を発揮するため、ツネキチリグの「ダウンヒル」釣法でチェックを開始。すると、キーパーサイズ前後がポツポツと釣れたのでまずは一安心。バスの釣れるレンジは浅く、1〜3mの間にバイトが多いことがわかりました。また、今年は厳しかった冬の影響で、全国的にリザーバーの季節進行が遅れていると言われていましたが、ここ生野銀山湖も例に漏れず、この時点でいたるところにネストが見られる状態でした。しかしそのほとんどが25cm前後の固体ばかり。これをメインパターンにするとハマってしまいそうに感じたので、私は七川ダムで覚えた「ブラインド」での釣りに全てを賭けました。
釣り方が決まれば、あとはバスの多いエリアを絞り込まなければなりません。特に今回はキーパーサイズギリギリが多かったので、ノンキーパーサイズをとにかく数多く釣って、キーパーサイズと出会える確率を上げる必要がありました。
生野銀山湖の超一級エリア、黒川筋の上流域は、見えバスが多くいたものの、私のフィッシングスタイルにはフィットしていなかったので、黒川筋は切り捨て。「ブラインド」での釣りで中流〜法道谷筋までの間に3箇所、キーパーサイズを拾えそうな「エリア」を絞ることができました。特に法道谷筋で魚影の濃いエリアを見付けることができ、そしてスプリットショットリグのフォーリングに反応が良いこともわかりました。また、意外にこのエリアを狙っている選手も少ないように感じたので、翌日は朝一、他の選手の動きを見ながら、法道谷筋へ入ることに決めました。昨年の不本意な結果に報いるため、そして何よりもバスプロ選手権の出場権利を得るため、今回は「リミットメイク」を最重要課題としました。
修行僧、感動の生野銀山湖初リミットメイク!
≪トーナメント当日≫
トーナメント当日の朝、天候は前日とほぼ変わらず晴れ。大きなパターン変化はないとは思ったものの、減水しつつある状況が、バスの動きにどのような影響を与えるのか、少し気になっていました。
スタート抽選の結果、私のフライトは後の方でしたが、スタートしていく選手の動きを見ていると、予想通り本流筋の上流域を目指す選手が大半でした。法道谷筋にも数名の選手が入っていきましたが、私の狙いたいエリアはノーマーク。自分のスタート番号がコールされた後、前後のエレキ全開で向かいました。
エリアが近いためすぐに到着、ドキドキしながらの第一投目、反応なし。「ヤバイ」と思い、ルアーを回収していると、2〜3匹のバスが猛然とチェイスしてきました。残念ながら、これらのバスをバイトさせることはできませんでしたが、辺りを注意して見ていると、谷筋の奥から本流筋の方向に向かって、岸沿いをバスの群れがゆっくり移動しているのがうっすらと見えました。その動きを見て、「こいつらは釣れるバス」と直感しました。
そこでまず、バスの移動ルートの近くにあった立木近くにスプリットショットリグをキャストすると、狙い通りフォーリング中にバイトが出ました。慎重にスィープフッキングをした時の重量感から、キーパーサイズであることを確信。ジャンプされないようにゆっくり、ゆっくり、慎重に慎重にリーリングし、ボート際まで寄ったところで、サッとネットランディング。貴重な貴重なキーパーサイズを無事キャッチできました。震える手でライブウェルに素早く水を入れ、バスが元気良く泳ぎ回るのを見て、一安心。念のため、ラインを結び替えて次のキャストは岸際へ。するとまたフォールでバイトが。寄せてくると、釣られたバスに付いて、たくさんのバスがワラワラと沸いてきました。このエリア、イケる!!
掛けたバスを慎重にランディングしましたが、残念ながらこれは24cm、ノンキーパーサイズでした。素早くリリースすると、集まってきたバスのうち、1匹が変な動きをしていました。気になったので、しばらくそのバスの様子を見ていると、スーッと岸際のスタンプの影へ。あなたのお家はそこですか!
ロッドを持ち替え、ツネキチリグを送り込むと1投目から反応、ラッキー、これは楽勝のヤツです。2投目で、一番反応を示すトレースラインを確認、3投目で確実にバイト、フッキング、そして無事キャッチ!痩せてはいたものの、ノンキーパーサイズが多い中、体長は余裕のキーパーサイズ、ヤッタ!! 銀山湖初のリミット達成まであと1匹、時間はまだ8時30分、「釣れる、釣れる!! 」自分を励まし、その後このエリアでノンキーサイズを3匹立て続けにキャッチしたところで、気になっていた中流域を目指しました。
決して余裕をかまして、気を抜いたわけではありませんでしたが、期待していた中流域の2箇所ではノンキーサイズが数匹釣れただけ。かなり危機感を覚え、苦し紛れにネストも狙いましたが、スタートから時間が経っていたこともあり、残っていたネストは深めでピンのコースを通して一瞬だけ口を使うヤツか、超浅めで全く反応を示さないヤツかの二種類。このままネストをやり切るかどうか悩み抜きましたが、これは自分が前日に煮詰めたパターンとは違うので、メインパターンに組んでいる人たちの後手に回るのは確実、やっぱり自分本来のスタイルを貫くことに決めました。
しかしバイトは遠く、たまに釣れてもノンキーパーばかり。そして、ついにはノンキーパーサイズすら釣れなくなってしまいました。出だしは好調だったものの、釣れない時間が続くと時間が経つのは早いもの、気が付けば12時前、あっという間に背水の陣になってしまいました。
帰着時間のことを考えて、最後は時間一杯まで、法道谷で釣り切ろうと思い、中流域から一気に向かいました。朝一に良かったエリアからワンドの奥の方へ向かって釣り進みましたが、朝に強く感じたバスの気配は消え去っていました。そのような極限状態の中、絞り出すようにやっとの思いで一匹キャッチしましたが、サイズは無情にも24.8cm、ノンキーパーサイズでした。
徐々に他の選手が増えてきたので、本流筋に面した岬へ移動し、上流へ向かって釣り進みました。刻々と時間が迫り、気が焦り、「やっぱりリミット達成は無理か・・・」と諦めかけた時、ふとある考えが頭をよぎりました。「もしかして、プレッシャーによってバスのレンジが深くなっているのでは?気が焦ってボートを流すスピードも知らず知らずのうちに早くなっているし、ここは落ち着いて、もう少し深めまで、じっくり探ってみよう」深呼吸し、七川ダムで学んだダウンヒル釣法を頭に思い浮かべ、これまでよりも深めのレンジまで、じっくり狙いました。すると、水深にして約6mまで落としたところで、微かなバイトを感じました。スィープにフッキングすると、その重量感からキーパーサイズであることを確信、慎重に慎重にやり取りし、なんとか無事にネットランディングへ。余裕でキーパーサイズだと思ったのに、スケールをあてると25cmギリギリ(危ね〜)。それでもなんとか、時間一杯で執念の、奇跡のような生野銀山湖初リミットメイク!やっぱり、七川ダムでの修行は無駄ではなかった!!
こうなると欲が出て、時間もないのにもうワンキャストしてしまいました。するとまた釣れましたが、これはノンキーサイズ、急いで帰着へ向かいました。
タフなコンディションの中、「リミット達成できたことはとても価値がある」と思っていたのに、意外にも私が見限ったネストパターンで釣ってきた選手が多く、私の成績はイマイチ、パッとしない、3匹 534g 16位に終わりました。